

土木の存在は、
まるで空気のように
私たちの暮らしは、土木によって支えられています。道、橋、トンネル、ダム、水道、港、公園、堤防――これらはすべて、土木の技術と努力によってつくられ、守られてきました。
安心して通れる道、生活を支えるおいしい水道水、子どもたちが笑顔で遊ぶ公園。土木は私たちの生活に深く溶け込み、その存在はあまりにもあたり前のように感じられます。だからこそ、その価値や魅力を意識する機会が少ないのです。

土木の危機、そして未来
しかし今、この大切な土木の世界は危機に直面しています。技術や知識を次世代に引き継ぐ担い手が急速に減少し、子どもたちの「憧れる職業」の中に土木が挙げられることは、ほとんどありません。
もし、土木を支える人がいなくなったらどうなるのでしょう?通れなくなる道、飲めなくなる水道水、遊べなくなる公園――私たちの暮らしはたちまち困難に陥るでしょう。さらに、頻発・激甚化する自然災害や、いつ訪れるか分からない巨大地震への備えも不十分なままとなりかねません。土木の危機は、私たちの生活そのものの危機なのです。

伝わらない土木の魅力
土木関係者たちは、この危機に対応すべく、働き方改革や現場見学会、情報発信などさまざまな取り組みを進めています。しかし、日々土木に携わる彼ら自身が、その価値を「当たり前」として捉えてしまうことも少なくありません。魅力を忘れてしまったまま広報活動を行っても、土木の本質を市民に届けるのは難しいのが現実です。

高校生がキリトル
土木の世界
そこで私たちは、高校生がはじめて土木の世界と出会う特別な瞬間を形にするため、「青春BUILDプロジェクト」を立ち上げました。
高校生たちが目に映るのは、圧倒的なスケールを誇る壮大な構造物、日常の中では見過ごされがちな緻密で繊細な技術、そして、その全てを支える土木従事者たちの汗と情熱に満ちた姿。その驚きや感動を、写真という形でキリトリ市民に届けます。
高校生だからこそ見つけられる新鮮な視点。その一枚一枚の写真には、土木の力強さと美しさ、そして私たちの暮らしを支える偉大な技術の物語が込められています。その視点を通して、市民の皆さんに土木の魅力を身近に感じてもらい、興味や関心を育むきっかけにしたいと考えています。
さらに、この活動を通じて、土木を「憧れの職業」に変えていきたいという願いがあります。高校生の手で描かれる新しい土木の姿が、多くの人に感動を与え、未来の土木を担う世代を育む原動力になることを目指しています。
高校生の作品は、Instagramで公開中!